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日本の医師は日頃、漢方薬をどう使っているのか【KAMPOニュース 2024.11】

漢方にまつわるニュースを毎月ピックアップしてご紹介するKAMPOニュース。
今月はこちらの情報をご紹介します。



日本の医師は漢方薬をどのように日頃の診療に利用しているか
医師685人のオンライン調査から見えた結果とは


東海大学医学部医学科の野上准教授らが、漢方医学の現状、今後の課題、漢方医学の活用をサポートするツールの潜在的なニーズを明らかにするために行った調査の結果が、日本東洋医学会の英文学術誌『Traditional & Kampo Medicine』オンライン版に掲載されました。調査に協力した医師の8割以上が漢方薬を日常の診療で活用していることや、漢方薬の活用が多い疾患・症状などが公表されています。

漢方非専門医に対する、日本で初めての意識調査ということで、ほかにも興味深い内容がさまざま紹介されていました。


・東海大学 - Tokai University|医学部ニュース「医学部医学科の野上准教授らが診療における漢方薬の使用状況を調査しました」

https://www.u-tokai.ac.jp/ud-medicine/news/13880/




== Other TOPICS ==

そのほか、最近発表された漢方医療関連のトピックスをご紹介いたします。

(閲覧に別途会員登録が必要なものも含まれます)


▼藤本誠「月経に関連したトラブルに対する漢方治療」看護薬理学カンファレンス 2024 in 石川|看護薬理学教育セミナー1

https://www.jstage.jst.go.jp/article/npc/2024.2/0/2024.2_ES-1/_article/-char/ja/


▼伊藤剛「難治性神経疾患に対する東洋医学的治療 (漢方薬・鍼灸) からのアプローチ」神経治療学 2024 年 41 巻 6 号 p. S155

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/41/6/41_S155/_article/-char/ja/


▼並木隆雄「神経性疾患の東洋医学の総論」神経治療学 2024 年 41 巻 6 号 p. S153

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/41/6/41_S153/_article/-char/ja/


▼村松慎一「パーキンソン病の漢方治療」神経治療学 2024 年 41 巻 6 号 p. S118

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/41/6/41_S118/_article/-char/ja/


▼伊東完の「楽しみながら学ぶ漢方談話」「お腹に優しい」桂枝湯、芍薬を足し引きするとどうなる?|日経メディカル

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/ito/202411/586223.html


▼相関図で分かる!漢方の基本 液を補う炙甘草湯は潤滑油のイメージで用いる|日経メディカル

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/kim/202411/586240.html


▼幸井俊高の「漢方薬 de コンシェルジュ」 ちょっとしたストレスで痛みだす萎縮性胃炎|日経メディカル

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/koui/202410/586139.html


▼実践編/漢方薬の入手方法、服用の注意点は? 副作用はある?【西洋医学×漢方医学のスペシャリスト、今津嘉宏先生が教えます】|OurAge

https://ourage.jp/karada_genki/health-forefront/371702/area06/


▼更年期のつらい症状も漢方で緩和できる!【西洋医学×漢方医学のスペシャリスト、今津嘉宏先生が教えます】|OurAge

https://ourage.jp/karada_genki/health-forefront/372951/




== Event INFORMATION ==

<12月7日・土>第44回 日本看護科学学会学術集会 ランチョンセミナー

<12月13日・金>第39回 日本生殖免疫学会総会・学術集会 漢方教育セミナー

など開催予定


▼今後開催予定の学会・研究会・講演会情報(閲覧には別途会員登録が必要です)

https://www.kampo-s.jp/event/information/2024.htm#2024_12





前回の編集後記では、かぜ症状の治療における漢方薬の選択についてお話ししました。今回もそれに関連し、咳に用いる漢方薬についてお話ししたいと思います。

年齢を重ねるにつれ、かぜの治りかけに咳が残ることが多くなってきました。加えて乾燥が厳しい冬場や季節の変わり目などに咳込んだり、咳が止まらなくなったりすることも増え、日々肉体の衰えを実感しております。

咳に対して用いられる漢方薬も、かぜほどではないかもしれませんが、乾いた咳なら麦門冬湯、粘っこい痰が出る場合は清肺湯、のどの痛みには桔梗湯、咳と微熱が長引く場合は竹茄温胆湯……というように、多岐にわたります。いくつか試してみた結果、私が現在愛用しているのは五虎湯です。咳を鎮める強い作用がある麻杏甘石湯に桑白皮が加わったもので、市販薬もありドラッグストアで入手しやすい点が気に入っています。このところ毎朝、湿度計を眺めては、今年もまた五虎湯を常備する季節がやってきたことを実感しています。(文責:編集部Y)


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